- 担当領域
- 企画・構成・コンセプト開発・コピーライティング・デザイン・ディレクション
- 制作期間
- 4か月
- Director:濱田 あゆみ、恩田 貴行(ランニングホームラン株式会社)
- CopyWriter:恩田 貴行、飯田 喬、濱田 あゆみ(ランニングホームラン株式会社)
- ArtDirector / Designer:岡田 和朗、鈴木 寅純(ありがとう株式会社)
- Photographer:堺 亮太
- Agency / キャリタス
「東西文化の融合をはかり、新たな文化の創造をめざす」という建学の精神のもと設立された大東文化大学は、1923年に創立された大東文化学院を前身に持っています。その長い歴史の中で、東洋の文化を中心としてあらゆる文化を研究・教授し、教養と国際的視点を備えた人材をこれまで輩出してきました。
学内では東洋文化研究を主軸とした学部と、外国語や国際文化研究を主軸とした学部が共存しており、学問として「書」を極める書道学科など、特徴的な学科も多いのも大東文化らしさです。
そんな大東文化大学のポスターKV制作。駅のサイネージやバス停広告などでの使用を想定したこのポスターでは、認知拡大と入学希望者の増加を目的としており、ターゲットとなる高校生に向け、大東文化大学で学ぶ興味を呼び起こすことが重視されました。
大東文化大学での学びの核となる文化とは何か。「文化」という言葉は一般的ではあるものの、高尚なものと捉えられがちでもある。伝統的だったり高度な知識が要求されたりするものだけが「文化」で、毎日の生活からは縁遠いものと認識されていることもある。
しかし、あらゆるところに「文化」は潜んでいる。誰かが何気なくしている習慣もその一つ。それに興味を持って取り組んでいけば、自分や自分のまわりでその文化が花開いている。そう考えると文化は身近で、親しみ深いものになるはず。
そんな考えから、“文化という言葉への認識を改め、文化を学ぶ意義を訴えかけること”を今回のポスターの意図としました。
コンセプトコピーは、「あ、文化が始まりそう。」を採用。
あえてコンセプトコピー然とさせず、身近な気づきや共感を誘うことを意識し、日々何気なく使っている言葉や一コマを連想させるようなコンセプトコピーに仕上げました。
世相や時世を反映し、文化の始まりを捉える。そうした“文化そのもの”への理解を深めようとしている大学であることを、ポスターを見た高校生へと伝えています。
「お父さんに「メイク教えて」って言われた。」
ポスターの中心には、日常のワンシーンを切り取ったような台詞をコピーとして掲載。
ポスター全体でモチーフにしたのは男性のメイク文化です。若年層には当たり前になりつつある男性の美容意識。一方で、大人世代にはまだまだ浸透しているとは言えない。少しずつ習慣が広まっていく様子を、ターゲットとなる若者視点の台詞で表現。日々の生活でも起こりそうな場面から「これも文化なんだ」と気付かせ、文化への距離感を縮める狙いです。
ポスター写真は都内スタジオにて撮影。モデルにはターゲットと同じ年齢層の女性を起用し、小さなきっかけで文化への道が開けることを示したKVです。