
- 担当範囲
- 企画・構成・コンセプト開発・デザイン・ディレクション・マークアップ
- 制作期間
- 4ヶ月
- URL
- https://newgraduate.jpn.pioneer/ja/
- Creative Director:西岡 史朗(有限会社らすたはうす)
- Copywriter / Director:恩田 貴行(ランニングホームラン株式会社)
- Writer:加藤 寛大(ランニングホームラン株式会社)
- Art Director / Designer:yucottish fold
- Mark-up:ODOWEB Inc.
- Photographer:芹澤 裕介

音響メーカーからの脱却。モビリティ企業としての新たな採用導線を。
パイオニア株式会社様の新卒採用サイト制作にあたり、私たちがまず直面したのは「パイオニア=音響機器メーカー」というイメージの強さでした。確かに国産初のスピーカー製造から始まった歴史がありますが、現在は“モビリティに特化したサウンドソリューション企業”としてグローバルでも高い評価を受けています。しかし、学生にその変化が十分伝わっておらず、採用の現場では企業理解の齟齬やミスマッチが発生していました。
この課題に対し、ただ情報を整理・掲載するだけでは意味がないと私たちは考えました。重要なのは「企業としての進化」を感覚的にも論理的にも伝えること。ビジュアルとメッセージの両面から強く印象づけ、サイトに訪れた瞬間から“今のパイオニア”の世界観に引き込む必要があると捉え、プロジェクトがスタートしました。


メッセージとデザインの力で、モビリティ企業としての革新性を体現。
今回の採用サイト制作では、「見る人の先入観をどう打ち破るか」に徹底的にこだわりました。トップビジュアルには、動きのあるアニメーションと共に「車の未来は想像できる。車の中の未来はどうだろう?」というキャッチコピーを配置。あえて“モビリティサウンドの会社です”と直球で伝えるのではなく、広告的な問いかけによって閲覧者の認知にゆさぶりを与えるアプローチを採用しました。
サイト全体のカラーリングには、未来性と創造性を感じさせるビビッドなトーンを選定。老舗ブランドの重厚な印象を一新し、新しい挑戦を続けるパイオニアの姿勢を視覚的に表現しました。また、滑らかなアニメーションや美しいグリッドレイアウトを用い、国産メーカーらしい機能美とUXの両立を実現。回遊性を高めることで、学生がより深く企業を理解できる構造に設計しました。
さらにスペシャルコンテンツでは、スクロールアニメーションを通じてパイオニアの歩んできた歴史とDNA、そして“これからどんなモビリティサウンドの開拓者を目指すのか”を一貫したストーリーとして語られています。

採用サイトとしての機能だけでなく、デザインの側面でも高評価を獲得。
パイオニア新卒採用サイトは公開後、その完成度と表現力から多方面で高い評価を受けました。特に、国内外の優れたWebデザインをキュレーションする著名サイトのほぼすべてに掲載されるという快挙も達成しました。採用広報としての役割にとどまらず、ブランドの進化を象徴するプロジェクトとして社内外で注目を集めています。
本サイトは単なる採用情報の発信の場ではなく、「いまのパイオニアがどこに向かおうとしているのか」「その未来に共感してもらえる仲間をどう迎え入れるか」を語るメディアでもあります。企業の変化を、どうデザインで表現し、どうストーリーとして届けるか。私たちの強みである“ブランドの翻訳力”を最大限に活かした案件となりました。
